山梨県警察学校本館

コンセプト

既存本館と図書館の老朽化・狭隘化解消のための建替計画として、施設整備中長期計画において本学校の将来を決定付ける重要な位置付けの計画です。人々の安全と安心を護る警察官育成の場として、質実剛健を旨としたデザインとし、学習・研修の場であり、生活の場でもあることから生徒及び教職員の活動の背景となるように、動と静のメリハリのある建築空間を心掛けました。構造はＲＣ造耐震壁付ラーメン構造（圧肉床壁構造）を採用し、柱型のないフレキシブルな空間とし、開口部にはペアガラスサッシを用いて環境負荷低減に配慮しています。外装はコンクリート打放しの上、表面保護塗装として、コンクリートの肌を活かしたクリヤー、白、黒の淡いグラデーションで壁面を構成し、内装色の選択に際しては、暖色系を採用して優しさの感じられる空間を目指しました。コストや耐久性、メンテナンスのしやすさ等を総合的に判断し、決して華美ではないが品のある空間となるよう計画しました。