神戸市立しりいけ保育所

しりいけ保育所はこの地区のほぼ中央に位置し、まちづくりの活動の拠点として重要な位置付けを担っています。計画にあたっては、南側に隣接する公園側に園庭をとり、限られた敷地に広がりをもたらすよう配慮すると同時に、地域からも保育所内の活動を感じることができる視覚的に開かれた配置とし、子供たちの興味を引き出す要素がたくさんある公園へは園庭から直接入ることもでき、地域の憩いの場である公園に訪れる地区の人々にも親しまれる保育所を目指しました１階は事務室から保育室・玄関へと視線が通るように計画し、子供達の生活を見守るとともに、来園者に対して監視機能を自然に働かせるよう配慮し、また１・２階ともに保育室前に連続してすのこやテラスを設けることにより、子供どうしのコミュニケーションをはかるだけでなく、内外の空間がゆるやかに連続する、伸びやかな空間創りに努めています。方形の屋根で包まれた遊戯室は、トップライトから均質な光が降り注ぎ、窓からは公園の緑を望めるという、都市のなかにありながら自然を感じることのできる豊かな空間であり、住み続けられるまちを目指す地区のシンボル的な存在として、生き生きとした街並みを形成しています。