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作 品 名東京都練馬区立開進第3中学校
建 築 主 東京都練馬区
所 在 地 東京都練馬区桜台3-28-1
施 工 昇和・アベ興共同企業体

コンセプト

昭和36年度に建設された既存西側校舎は、経年劣化による老朽化が著しく、現在の建築基準法にも不適格であると同時に、狭隘で教室が不足しており学校運営にも支障をきたしている為、今後見込まれる入校者の増員にも対応した良好な学習環境を構築し、練馬区の中学生育成に寄与することを目標とした計画です。 改築した西側校舎は、接続する普通教室で構成された既存校舎とは異なり、特別教室である多目的室・音楽教室・音楽練習室・技術室・家庭教室で構成されています。 教室間を移動する際、意識に変化を与える工夫として、既存校舎と接続する渡り廊下部分に曲線のガラスブロック窓を設けています。一定時間内に大勢の生徒が移動することから、廊下の幅員を極力広くとり移動をスムーズに行えるよう配慮し、階段はゆとりのある廊下と一体となり、ホールとしても利用可能なコの字型階段とし「たまり」をつくることにより校内での良好なコミュニティを形成できる場を創出しています。また、内部外部という二次元的な関係を見直し、中間領域のコミュニティスペースとしてピロティーを設けるなど、画一的な教育環境とならないよう計画しました。 技術教室と家庭教室には、暗くなりがちな中廊下に光を導くと共に、特別授業の特色を映し出すことのできる展示ガラスケースを設けることにより、他学年の授業カリキュラムが窺え、他学年交流のきっかけをつくる仕掛けを設けています。音楽教室・音楽練習室は近隣へ音の影響を抑えるよう近隣住居に面した外壁には採光に必要な最小限の開口部を設け、高遮音性能を有するガラスブロックと二重窓で遮音しています。