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沖縄県警察学校射撃場 竣工しました
住所 沖縄県うるま市石川
コンセプト
警察学校は警察官として必要な法学、警察実務のほか人格の形成、体力・気力の錬成、術科の習得に励む施設であり、制服に身を包んで、治安を守るという警察官としての基本を学び、身につけるための教育訓練の場です。県民の生活を守り、県民から信頼され、社会正義の実現に寄与する人材育成の拠点です。
やんばるの入口である石川岳を北に望む豊かな敷地環境を活かし、軒高を低く抑え機械室など必要な部分だけ越屋根状に高くすることで背景の自然に溶け込みながら、木立を連想させる規則正しく並んだリブ柱による構造により警察施設としての毅然とした力強さと軽快なリズム感をもつ建築意匠としています。外部仕上や屋根材には光触媒フッ素コーティング、フッ素樹脂塗装鋼板などの沖縄の風雨や塩害に強い材料を採用しました。
射撃場内の空調システムについては気流分布シミュレーションによる検証を行い、場内に一定速度の気流を発生させて射手が鉛粉塵の吸い込むことを防ぎ、安心して訓練できる室内環境を実現しています。加えて、射撃場内を負圧として手洗い場までの専用動線を設けることで、射撃場外への鉛粉塵の流出を最小減としています。また、射撃場前の廊下にゆとりをもたせ、射撃場と高低差をつけてより多くの人が観覧出来るようにすることで、他者の訓練を見ることを通じて学べる環境創りを意図しています。
大阪市立北稜中学校 竣工しました
所在地:大阪市北区天満橋1-1-58
コンセプト
隣接地に国指定重要文化財の泉布観、超高層住宅・オフィス群のOAP、下町風情を残した低層住宅群を控えた北稜中学校は、多様な地域形態の結節点である。低層部を白色レンガタイル、上部をコンクリート打放しに白色カラークリア仕上げ、アクセントカラーとして泉布観の建具・軒裏で使われている緑色を引用し、地域の拠点として歴史を継承しながら求心力のあるシンボリックな形態かつ親しみやすいデザインを目指した。
大ボリュームとなる屋上プール付講堂兼体育館については、縦ラインの要素を減らす為に桁行の柱スパンを広くとり、横長窓、水平ルーバー、ガラリ、PC庇等により水平ラインを強調した伸びやかなデザインとすることで、周辺地域への圧迫感の軽減、通う生徒たちの健やかな発育を促すためのヒューマンスケールな空間形成を心掛けた。
時代にあった教育の必要性について
「教育とは生きる力を養う」ということと考えるが、毎年多くの人々が自ら命を絶つという現状を思うと、残念ながら戦後教育に問題があると言わざるを得ない。限界を克服し、困難に打ち勝つ能力に、なぜ衰退が起こったのであろうか。
家族社会、集団社会の我が国は、西欧と比較して自立年齢が遅い、また場合によっては一生自立せずに生きていける。大人になりきれていない若者とはニートに限ってのことではない。しかし一世帯当たりの人口は減少傾向にあり、西欧先進国のように二人を切るのも時間の問題であるから、教育に孤独への備えは必須である。良き友人や生きがいを見い出す能力は、経済や地位に左右されない青春時代にこそ身につけておきたい。情報化社会において知識を習得するのには在宅でも可能であるから、同世代の子どもたちが、集まって学びあう空間である学校の役割を活かし、交流、発表など、あらゆる機会を通じて友情を深め合い、自立心を高めさせるよう努めなければならないだろう。国際化の中で、日本社会はますます厳しくなる。東京では10組に1組が国際結婚ということから考えても、単純労働者を受け入れない我が国の保護政策が崩壊するのも近い。これからはヨーロッパ並みの「人種間競争を生き残る能力」が不可欠である。その上、今の子どもたちは高齢化社会という重荷を背負ってこの厳しい環境に立ち向かっていかねばならないのだ。
中墨をとって左右に偏せず
中墨とは中心線のことで、大工さんが、工事現場で墨つぼと墨糸を使って材木に線を引くのを見たことがある方も多いかと思いますが、その真中の線のこ とです。最近はプレカット工法(あらかじめ工場で材木を決められた寸法に加工して現場搬入する方法)の普及もあって、まるでプラモデルのように、架構が組 み上げられ、さしがね(かな尺)などと同様に、あまり見かけなくなってしまいました。子供の頃、現場で墨糸がピンと張られ、軽子(墨糸の先端についた針の ついた持ち手)で固定された糸を、大工さんが弾いて墨を打つ様子を見るのが好きでした。その一瞬の緊張感は、周りの空気まで清めるようで、人の生命と財産を守る建築づくりを、神聖な行為に感じさせたものです。
ホームページ改訂にあたって:コミュニケーションをかたちに
絵画や彫刻のような孤高の創作と建築は少し違います。建築主の要望や社会の要求、場所との応答を繰り返し、議論や葛藤を乗り越えて描き、多くの人々の力を 借りて創り上げる対話の芸術です。情報化社会は「対話」のあり方を日々変化させており、それに合わせて情報の提供方法も、様々な選択を可能とさせながら、 より早く、正確に、また詳しく便利に対応していかなければならないでしょう。ホームページ改訂にあたり、変わらない心を伝えるために、時代の要請に応じた 伝え方を追求しました。そして今後も順次、成長発展させていただく所存です、設計と同じように。






