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『フォレスタふじ』が「2009JIA現代日本の建築家」に掲載されました
コンセプト:
佐賀市立富士生涯学習センター「フォレスタふじ」は、古くから湯治場として親しまれてきた古湯の町の中心に位置し、佐賀市立図書館富士分館・多目的ホール・温泉施設を備えた生涯学習施設である。富士町の古湯温泉は、多くの文人たちの「曾遊の地」といわれ、人々はその文化的な刺激溢れる環境で生まれ育ち、時代と共に文化を育んできた。情緒と活気あふれる古き良きまちなみの姿を想い起こさせる共用部を『曾遊の道空間』と重ね合わせ、諸室が有機的に連続して、来館者相互の交流を促すよう計画した。木の香りに包まれたぬくもりのある場を目指し、格子天井や床は地場産のスギを活かした構成とした。温泉街のまちづくり指針となるよう、素材・色彩に配慮した外観は、植栽計画とあわせて心温まる山里の景観づくりに貢献している。ござに寝転がり映画を楽しめることで有名な「古湯映画祭」の会場としても毎年利用され、全国から多くの映画ファンが訪れ、賑わいを見せている。
『九州大学(伊都)総合学習プラザ』が『平成21年度優秀照明施設九州支部長賞』を受賞しました
『Hit Bit戸山』が竣工しました

コンセプト:
オーナーの住みなれた大久保の地で新生活を営むにあたり夫婦と子供1人で生活するオーナー住宅兼共同住宅の計画です。子育て支援等で頻繁に行き来するお母様の部屋を設け、お互いに助け合いながら家族の輪を生み出す空間づくりを心がけました。事業的な観点から併設する共同住宅は、周辺に大学等が多いことから学生向けのワンルームタイプとし、収支のバランスを考慮したスペックとすることにより、稼働率の向上に配慮しています。計画時に前面道路の拡張に対応し、将来に渡り建築主の資産となる建築として設計を行いました。
『レストヴィラ大磯(介護付有料老人ホーム)』が竣工しました

『レストヴィラ大磯(介護付有料老人ホーム)』 所在地:神奈川県中郡大磯町
コンセプト:
計画地は、相模湾の海岸沿いに流れる暖流の影響で温暖な気候と風光明媚な景勝地で、かねてより多くの要人をも魅了してきた神奈川県中郡大磯町、JR二宮駅から歩いて約15分のところに位置します。T字形をした不正形な敷地形状、中央の換地を通る生活道路の維持など、本来デメリットである敷地条件をメリットとして活かせるよう南北2棟からなる分棟配置としました。住み慣れた我が家を離れても、日々の生活を謳歌できる「船出」をテーマにイメージを展開し、豪華客船を連想させる湘南のリゾート地「大磯」としての特色を表現するとともに、水平ラインを強調することで周辺地域への圧迫感の軽減に配慮したファサード計画としています。1階のエントランスホールに面してカフェを設け、外部に壁泉を配置することにより、内外ともに潤いある交流空間を構成しています。リビングにはアイランド型キッチンを設け、隣り合う談話室や廊下に対しオープンにすることで入居者が集いやすく、催し物などのイベント時には一体的な利用が可能なフレキシブルな空間構成としています。
建築士と建築士会がなすべきこと―No.1
2010.3 建築人 No.549 建築士の行方 ―これからの課題と展望―
「建築士と建築士会がなすべきこと」
◇低成長・縮小経済に生きる知恵
前世代も含めて現代の日本を生きる我々は、右肩上がりの経済状況しか知らない。低成長ならまだしも縮小経済に対処する経験がない、というよりそれに対する想像力、創造力が欠如しているのが問題で、さらに悪いことに世界の現代史や政治経済に関する学習が不足していて近未来への回答を見出せないようだ。不況という言葉を数年来、毎日のように耳にしてきたが、そのうち好況になると考えるのは空虚な幻想であり、国力を考えればこんなものではないかと思えてならない。わが国の建設業界は一部企業を除き、高度経済成長と戦争特需をはじめとする輸出による貿易黒字の恩恵を国内で享受し、甘やかされて育ってきたが、大きな過渡期を迎えている。その主因は少子高齢化にともなう社会的な老化にある。人間の高齢化の性状は、右肩下がりに回復と停滞の波を描きながら身体能力が徐々に低下し死を迎える。沈滞する日本社会も同じように波を描きながら好不況に一喜一優するが、遠めで見るとはっきりと、成熟ではなく老いと衰弱に向かっているのが判る。しかし一国が社会的に老化しても地球全体で見ると局地的現象に過ぎず、島国日本が国際状況を体現しているわけではなく、確かなことは資源と食料を自給できない国が、豊かなはずは無いということだ。マスコミの論調は、他国を批判することで国内的に精神的安定をかろうじて保っているようにも感じられる。
◇建築界の混迷の主因
わが国における建築士の平均年齢はほぼ60歳に達しており、情報化社会における実務の第一線で働く30から40歳代は35%に過ぎない。しかも失われた10数年といわれる環境の中、若手世代には実績が少なく、短時間で完結させる能力や責任感が充分に身についていない。一方大半を占める50歳以上の建築士は、利権を確保して生活を守るために、建築士の新規登録を絞り、設計者選定も実績重視とし、国が借金までして見通しのない将来の仕事までやり尽くしてきた。情報公開もプロポーザルもすべて経験年数や実績が重視されていて、コンペはほとんど無く、少数派の若い世代にとって希望を見出せない状況となっている。建築士だけでなく会計士など他の資格も同様に労働人口バランスに偏りがあり、資格取得に関する世代間不公平は著しい。新しい領域を切り開くには若い力が不可欠なのだが、この既得権社会と自己中心的な利益誘導、そして自己浄化力のない業界体質が、建築の魅力や誇りを傷つけ、多くの優秀な人材が他業界、他国へと追いやり、生産能力を低下させた。また経験と技術によって業界の基盤を支えてきた職人たちも高齢化し、もはや余力はわずかとなっている。将来を考え優れた人材を活かすために、公正公平な視点を持って均衡の取れた人材育成と新陳代謝を進めることが不可欠である。




