ゆずり葉の歩み

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ゆずり葉の歩み

エコ・アイスCM 2002年

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『甲子園の家』が「建築ジャーナル」に掲載されました

甲子園の家
甲子園の家

空間を最大限に有効利用した都市型住宅
戸建住宅が集合住宅と大きく違うのは空に開かれ大地に接していること、展開するすべての面に開口部が設置できることです。土地の真上は気兼ねなく利用できる面ですから上手に活かして光や熱を取り入れたいものです。3階の中廊下にはトップライトをとり可動ルーバーで太陽熱と光量を調整し、夏季には熱だまりの空気を排出できるよう計画しました。
 各階は積層する大地としてのテラスやバルコニーを設け、内部空間と連続させる。それで空間に広がりを持たせつつ快適性と安全性を高めるように考慮し、各室は可能な限り2面開口として良好な自然通風と採光を可能にしています。

緩やかなつながりのある家
玄関と勝手口、リビングダイニングと水廻り、庭とテラスはそれぞれ円滑なサーキュレーション動線により連続し、機能的かつ家族の気配がお互いに感じられる気兼ねのない空間構成としました。街並みと調和しながら個性を感じさせるデザインを採用し、通りや対面する住宅とも緑をスクリーンにして視線を優しく遮りながら快適に連続するように配慮しています。各室は内装だけでなく、その位置や方向により空間や窓の外に広がるシーンに変化をもたせ、内外の多様なスペースの中にお気に入りの場を見出していただけたらと考えています。

合理的でフレキシブルな住空間
車庫に隣接した1階物置や各室のクローゼットや物入れ、和室と隣接した板間など、それぞれの生活行為に応じた使いやすい収納スペースを適切に確保するように努めました。丈夫で耐久性に優れた骨格に包まれた、整形な各室は家具などのレイアウトの自由度が高く、成長発展が容易な空間として長寿命でメンテナンスの容易な建築づくりを心がけました。

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『ネクスタウン鶴見東』が「EXAMINER(イグザミナ)」に掲載されました

ネクスタウン鶴見東2001.12  EXAMINER(イグザミネ)
大阪市住宅供給公社ネクスタウン鶴見東
従来の殻破るマンションづくりに乗り出す
マンションは「定借」を重点指向

 大阪市住宅供給公社が従来のイメージから脱却し、画期的ともいえる新しいマンションづくりに乗り出した。まもなく完売する「21世紀の長屋」と称される、三階建ての戸建マンション「ネクスタウン鶴見東」(地下鉄長堀鶴見緑地線「門真南」駅から徒歩12分)がそれである。「地味で安い」という公社のマンションの殻を破る住空間だ。
 「大阪市内で一戸建て住宅に住みたい」という夢をかなえる新しい都市型住宅で、一戸建てと集合住宅の良さを兼ね備えているのが最大の特徴だ。ファミリー向けの二世帯居住などを意識し、一般定期借地権付分譲マンションで、全戸車庫つきで販売価格は2,833万~4,295万円の81戸。
 もともとは市営住宅があった土地で、跡地利用として計画された。細長い土地が「21世紀の長屋」のイメージを訴求するきっかけになったようだ。画一性を排し、間取りは82戸に対して、22タイプと多彩。家族の住まいへのさまざまな夢や希望に応えているといえる。
 8ブロックからなっているが、1ブロック1住棟の集合住宅として設計されているため、通常の戸建てにはない特徴が生まれている。例えば、鉄筋コンクリート造りであり、3階建てといっても堅牢で安心できる住居になった。また、2階部分に住む人だけのコミュニケーションスペースになる空中共用通路があるのも特色だ。ブロック内の住宅は2階でつながっている。主玄関は2階で、1階にも出入口がある。
 「ネクスタウン」の名称からも公社流21世紀型集合住宅の一つであることが分かる。公社では21世紀のマンションを、「定借」型へシフトする考えだ。「お金を残せて、生活を楽しむ」方向が強まるとみているためで、分譲価格が安くて、ひろい住居面積のマンション開発を積極化する。そして買い求める人に「安心感」を訴求していく。

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『ネクスタウン鶴見東』が「新建築」に掲載されました。

ネクスタウン鶴見東/新建築

新建築2001.7
ネクスタウン鶴見東

 大阪市住宅供給公社による定期借地権付民間分譲住宅として、2街区約400mにわたるまちなみを、効率優先ではなく社会性と活性化に重点をおいて計画した。10~13戸の住宅をコミュニティの1単位として全体を8つのブロックにわけ、各住居を玄関がある2階レベルの空中廊下でネットワークしている。安全で快適な歩行空間を提供するため、車の進入口を限定して歩道分断を極力避け、まちへの配慮とした。中高層住宅が連続する周辺環境に対し、特徴ある敷地の魅力を引き出しながら、ヒューマンスケールで歩いていて楽しい、生活シーンの背景としての建築を目指した。各住戸は1,2階共に出入り口があることで、ニーズに応えた豊富なプランニングバリエーションが可能となっており、半私的な共用空間である空中廊下や中庭、個性のある生活シーンに彩られたテラスやバルコニーなどの半外部空間と共に有機的に構成され、住環境に視覚的変化と奥行感をもたらしている。
 大地と接し、空に開いている戸建住宅の自由さを集合住宅に活かしつつ集まって住むことに意味をもたせたい。3層厚生の住戸である本計画では上下階に他人が住むことはなく、駐車スペースやテラス、居室などで連続された各住戸の共有する躯体部分は比較的少ない。部分的増改築が可能なように共有壁を2重とする案も検討されたが、必要性や経済性を総合的に考慮して現案に至った。また、外観は連続バルコニーがないため、住戸間の隔て板が連続し、横ラインが強調された画一的なデザインから開放されている。この空間構成はまちと建築づくりの両面におけるマンションと戸建住宅の共生への挑戦である。

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21世紀の新しい木構造への挑戦 page.2

流れ下流部休憩所◇流れ下流部休憩所
 公園をめぐるせせらぎの端部に位置する流れ下流部休憩所は、切妻のシンプルな屋根形状を連続する格子梁と、繊細な表情をもつ面格子により支えている。合い欠きの施された部位は互いに垂直に組み上げられ、込み栓が打たれている。
 この棟の構造的な特徴は、日本古来の伝統構法を採用していることである。採用している格子組や面格子は、田原建築設計事務所が提案し、平成8年度の(財)日本住宅・木材技術センター耐震補強実験で採用され、そのデータを1997年の日本建築学会大会において発表し、安全性能を検証しているものである。小断面材
 この格子組は、木と木がめり込むことにより、非常に強い耐力を発揮する。さらにフィレンデールトラスを構成している格子梁を受ける桁材は、ウェブ材を面格子で構成し、合成梁としてそのトラスを支えている。また、金属を極力用いないで構成しており、最低限のボルトやビスしか使用していないのが特徴である。格子梁には四寸角の吉野のヒノキを使用。小断面材でも、日本の伝統的な組み技を使えば、大きな空間を作ることが出来る事を示した。

流れ中流部休憩所◇流れ中流部休憩所
 せせらぎの中流部に位置する流れ中流部休憩所は、西洋の庭園にみられるガゼボをモチーフとし、八角形の平面を持つシンボリックな形態である。この棟の構造特性はなんといっても天秤構造である。
 次項の図のように、C材の梁が屋根荷重を受けてたわもうとして吊り束を押し下げ、下部材のB材の梁を下げようとすると、B梁は外部に持ち出している先端部分に、吊り束からかかる荷重の2倍以上の荷重が、B梁をRC造の柱を視点として跳ね上げようとして、B梁が釣り合う仕組みとなっている。屋根のそりは母屋束を少しずつ角度をつけてつくっている。真下からの木組み
 このような構造物は、木組みを理解していなければ作る事は出来ず、一つ一つ計算され、そこから導き出された安全性を持っている。安全性を確立しなくても、形づくることはできるかもしれないが、後で問題がでてくるだろう。本物の材料と、設計の技法により、これからまだまだ新しい木造建築が作られるだろうと感じられた。

芝生広場休憩所◇芝生広場休憩所
 芝生広場休憩所の屋根は、設置される面積のわりに、周辺からの視界の妨げにならないよう高さを低く抑えることが必要であった。立地特性として決った方向性を持たないことから、円形の平面シェルの屋根架構となっている。仕口を持たず、ホームコネクターという、内包する金物と充填された接着剤により部材を接合する方法がとられ、形態に見合った構法が選択されている。内部は屋根面を構成するシェル部材と野地板によって囲まれ、上部の7・2mの開光部により、時間とともに変化する光のステージをつくりあげている。

 

 テラス広場休憩所

◇テラス広場休憩所
 修景池を望む高台に建つテラス広場休憩所は、公園の各ゾーンの接点に位置することから、公園のシンボルとしての役割が求められた。円弧状の敷地形状に促し、伸びやかに浮かび上がる屋根は、直径60㎝の吉野産丸太柱20本により支えられている。建物は湾曲の形状をしているが、同心円ではないため、角度をだす母屋、杉柱の間隔などが全て異なり(中心から左右は同じ)、施工には技術が要されたようである。
 この棟の特長として目に付くのは、湾曲積層梁である。杉板を湾曲させ、何枚も重ねて作られた梁は、一見集成材かと思うが、ムクの板材を束ねたものである。接着剤は一切使用しておらず、ステンレスのビスで接合されており、施工時に、一番性能の悪い材料で現場実験し、破壊湾曲率をもとめ、その半分の湾曲率で構成されている。樹齢150年近くの杉丸太20本が立つ姿は、生命感に溢れ、支えるという柱の持つ役割の上に、見るものの心に力強さと安らぎを与える力をもっている。
 今回の休憩所建設には、形態も架構も違う四つの休憩所を4人の棟梁が担当した。すべての棟において非常に複雑な架構である。大工技術の低下が懸念されているが、今回のような仕事があったことで、良い技術を持った職人がまだまだ存在することが実証された。しかし、かねてから高齢化が指摘されており、今こそ心と技を伝える大切な時であることを改めて考えさせられた。新しい発想のデザイン・構造と、それを実現できる大工がいれば、今後も新たな21世紀の顔となる木造建築ができるだろう。今回のような伝統的な技法を用いながら、これまでにない木構造デザインである施設が、公共建築において創られたことは、非常に意義のあることである。

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