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「建通新聞」に徳岡浩二のコラムが掲載されました。

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10月は「木材利用促進月間」
木材利用促進月間連載企画く最終回〉

大阪府建築士会特任相談役・徳岡浩二氏に聞く「法改正後の10年間に与えられた建築士の使命」

木材を消費するだけでなく真に循環させることを考えてほしいと語る徳岡氏

ー公共建築物等木材利用促進法が2010年に施行され早10年、どのような10年間だったか。

大阪府建築士会では、大阪府木材連合会と「関西広域木造建築普及促進協議会」を設立するなど、木材利用に注目が集まる以前から木造建築の普及と木材利用促進に貢献してきた。同会の特任相談役を務める徳岡浩二氏に法改正前の10年間とそこから見えた課題、今後の展開について聞いた。(聞き手は報道部=前田光理)
木材利用の概念を変える/山とまちの濃厚なつながりを

「木造や木質化目度が高まり、cLTなどの新技術や工法、素材の魅力の表現方法、木材架構の面白さなどがクローズアップされてきた。木材利用の意義などが普及し、工法と建材の多様性を確認できた10年間だったと思う。一方で進展していない部分もある」

ーそれはどのような部分か。
「国土利用や林産業全者を僻轍した木材利用の普及活動と資源利用概念の再構築だ。現状、山の土地所有者や林業従事者と消費者とのつながりは希薄だ。国有林や国産材について詳しく知る設計者、施工者がどれだけいることか。国産材の利用促進には材木の生産現場から設計、施工、廃棄までの情報を管理し、トレーサビリティを高める必要がある。実際の山とまちにある木材資源の種類量を見える化し、消費者には新しい活用方法を知ってほしい」

ー資源利用概念の再構築とは。
「まず木という自然材料ならではの設計や施工、維持管理方法など、技術的概念を変える必要がある。次に重要なのは、戦後起きた工業化概念の見直しだ。これまで、品質管理の観点から材料の傷やゆがみは許されなかった。循環型社会では、材料の特性を理解し、規格外寸法や傷があるものも適材適所に生かすべきだ。自然が生み出した芸術の個性を現代空間に組み入れ、大工技術を再評価し、文化的空間を取り戻す。木を単なる材料ではなく生活環境に潤いをもたらすものとして考えていきたい」

ー大阪・関西万博での提案もそういった思いがあるのか。
「現在、大阪府木材連合会と万博会場の『リング』に木材を利用してほしいと提案している。注目してほしいのはリングの支柱で、規格外の大径木を利活用する。放置された大径木は山を荒らす一因で、加工できる製材所が少なく、生かし方が確立していない。しかし、安易に焼却処分するのではなく、広く有効活用したいと考え、今回の提案に盛り込んだ」

ー今回改正法が施行された。今後、どのような10年聞にすべきか。
「生産から廃棄までの一連のつながりを確立するだけでなく、この10年間で生まれた産業の情報や技術を深く理解し、練り上げる成熟期間にしなくてはいけない。耐火性の問題も、今ある技術と材料の多様性をうまく組み合わせれば克服できるだろう。また、日本の木造技術と職人魂は世界一だと思っている。将来の担い手を育て、部材交換で長く生き続ける伝統的工法を守るために、職人のスキルの高さと価値が認められる社会を目指す10年間になれば良い」

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