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自由な造詣で無限の可能性を開く -淡路瓦の魅力再発見Ⅰ-
建築人 No.531 2008.09
瓦産地として最も古い歴史を持つ淡路島。なかでも津井地区は数々の工場の集積する瓦のメッカです。ここで兵庫県伝統工芸品、淡路瓦久保窯元を営む株式会社タツミの興津取締役会長にお話を伺いました。「瓦生産地として代表的なのは、愛知県三河市に広がる三州瓦と、島根県大田市から西に延びる石州瓦、そして「いぶし瓦」で全国一の生産量を誇る淡路瓦です。瓦の品質を支えるのは「一に土、二に窯、三に細工」といわれていますが、特に淡路瓦は肌理の細かい滑らかな粒子の土が醸し出す、独特の風合いが自慢です。奥行きのある艶やかな美しさと繊細な細工は、強度を上げ、剥離や亀裂を起こさない性能の向上に努めています。最近は屋根の葺き材としてだけでなく、造形的魅力や吸湿性などの特徴を活かした製品開発に、挑戦しています。」とご説明を伺いながら、案内いただいたショールームには、庭園資材や敷き瓦、傘立てやプランターなどが所狭しと並び、赴きあるランプシェードやコースターなど驚きのあるアイテムも。「コースターは結露吸収するので喜ばれています。建築士の皆さんの自由な発想とデザイン力で、もっと生活に役立つ商品を是非提案していください。どんな形でもチャレンジしますよ。」と意欲的なお話に、創作意欲が刺激されました。様々な試作品や製作中の鬼瓦も拝見させていただいた工房で、若い職人の方から、鬼瓦製作における留意点を聞きました。「慎重を期すのは乾燥工程です。厚みや形状によって乾き方が異なるので、ねじれや割れが出ないよう、あせらずじっくり時間をかけるのが大切です。」卓越した技が織り成す、温もりのある土塊には、生命力さえ感じさせられました。
外壁に使う大判平瓦など現代建築と瓦のハーモニーを追及する建材も開発中。古来から伝わる伝統技術が、最新の建築や庭園で新たな瓦の魅力が開花する予感を感じさせられました。伝統の継承と、発展には、新たなる発明が不可欠です。建築士の参賀が今、強く求められています。

淡路瓦のお問い合わせ先
淡路瓦工業組合
兵庫県南あわじ市湊134
TEL 0799-38-0570 FAX 0799-37-2030
info@a-kawara.jp
http://www.a-kawara.jp





